2月22日(月)~24日(水)の日程で、NEALインストラクター養成事業を実施し、16名の方にご参加いただきました。
NEALインストラクターとは、プログラムの目的に合わせ企画、運営、評価できる自然体験活動の指導者のことです。
※NEALの制度についてはこちらをご覧ください。
学校教育における体験活動の意義や対象者の理解、自然体験の安全管理や技術を学び、最後には学んだ内容を踏まえた自分自身の事業企画に取組みました。
【2月22日(月)】
<学校教育における体験活動> 大本所長
「NEAL養成事業は参加型!」この言葉を伝えた後に、大本所長のワークショップは始まります。「子どもたちを取り巻く現代的な課題ってなんだろう?」、「体験を通して子どもたちに育みたい力は?」と投げかけられた参加者の皆さん。それぞれの質問に対する考えを出し合い、班の意見をまとめていきます。大本所長からは、参考として教員免許状更新講習を受講した現役教員の方の意見や、文部科学省の方針等を説明いただき、さらに自分自身の考えを深めました。
<対象者理解> 榎本 英樹 氏(NPO法人生涯学習サポート兵庫)
昨年に引き続き、巧みな話術で一気に参加者の心を引き付ける榎本講師。障がい名でくくるのではなく、その子の特性に応じて支援していくことの重要性を、楽しいアクティビティを通じて教えていただきました。また、キャンプ中の生活、プログラムで使える支援方法やグッズを考え、具体的な対応方法について理解しました。最後には絵本の読み聞かせがあり、じんわりとした余韻を心に感じながら1日目が終了しました。
【2月23日(火)】
<自然体験活動の安全管理、技術> 三浦 正純 氏(神戸市立自然の家)
三浦講師から、安全管理に関する基本的な内容を講義いただいた後、野外炊事行いました。でも、今回は自然体験活動指導者の研修のため、普通の野外炊事ではありません!食材争奪ドラフト会議(?)で、各班の食材を決め、何の料理を作るかは各班で考えます。また、食材は災害時を想定し、冷蔵庫に普段入っているような野菜からスナック菓子まで様々です。ご飯も空き缶を使って炊いていきます。
開始前には、コロナ過における野外炊事の安全管理のポイントについて、各班で考えることも忘れずに。さてさて、どんな料理ができるのか楽しみです…。
さすが、インストラクターを目指す皆さん!講師も驚くほどのクオリティの品々です。ニンジンの皮を利用したきんぴら、スナック菓子を利用したポテトサラダなどなど、限られた材料で素晴らしい昼食ができあがりました。
その後はふりかえりを行い、コロナ対策として使用したビニール手袋が、火の近くでは逆にリスク因子になる等、安全面に関する気付きを共有しました。
<自然体験活動の特質> 大本所長
地域の自然、文化、歴史などを理解する本講座では、国立淡路青少年交流の家で実施している事業を紹介いただきました。例えば、「AWAJI未来探検隊」という事業ではSDGsを事業の中心とし、地域の本物の大人に触れることを意識したプログラムを展開していることをお話しいただきました。また、地域のケーブルTVに取り上げられた映像など見て、事業のイメージを広げました。
最後に、その体験は「誰のために行っているのか。」「何のために行っているのか。」を意識することが大切だとメッセージをいただきました。
<自然体験活動の企画・運営> 西村 典芳 氏(関西国際大学)
いよいよ、本研修のメインとなる企画作りに入っていきます。まずは西村講師から、企画を作るにあたっての大切な考え方について講義をいただきます。「プログラムをデザインするってそもそもどんなこと?」という根本的な部分を、目的と目標の違いや、企画と計画の違いなどを例にお話しいただきました。
その後、「考える」ための技術はどんなものがあるか、多くの事例を基に紹介いただきました。何かと何かを掛け合わせる「かけ合わせ法」(○○×●●)、マイナス部分に新たな価値を与える「ポジティブ価値化」など、様々な考え方を教えていただきました。
そして、講義のあとは、ひたすら個人作業。黙々と自分自身の課題意識と向き合い、頭を働かせて企画を考えます。
【2月24日(火)】
<自然体験活動の企画・運営、指導> 西村 典芳 氏(関西国際大学)
昨日に引き続き、朝から再度企画を練り直します。時には、講師からの愛のあるフィードバックをいただきながら…。
そして、試行錯誤の上やっと完成した企画の発表です!
悩みに悩んだからこそ、発表にも熱がこもります。約1時間30分の発表時間はあっという間に過ぎていきました。
認定試験を挟み、最後の閉会式で講師陣から激励をいただき、3日間の楽しくも濃い研修が終了しました。参加者へ熱く温かくご指導いただいた講師の皆さまに、この場をお借りして御礼申し上げます。
参加者の皆さん、改めてご参加いただきありがとうございました。「引き出しを出し切ってからが企画のスタートライン」という、西村講師からの言葉を胸に、これから様々な企画立案にチャレンジしていってください。
今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。